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個人輸入にかかる関税と消費税


(2019.02.02 追記)

2019年2月1日より、日本とヨーロッパの間で経済連携協定(日EU・EPA)が発行されました。

それによりヨーロッパを原産とする衣類(毛皮のコートを除く)にかかる関税が即時撤廃となり、免税となりました。
革製品や毛皮のコートなどは、段階的に関税率が下がっていき2029年または2034年に撤廃され免税となります。

 

※イギリスを原産とする衣類や革製品については、EU離脱後に移行期間が設けられるか設けられないかで大きくことなります。

移行期間が設けられた場合→2020年12月31日まで日EU・EPAが適用。

移行期間が設けられなかった場合→2019年3月30日以降は日EU・EPAが適用されず関税がかかる。

参考:財務省貿易統計税関HPより


 

海外通販では、消費税だけでなく関税もかかってきます。

関税という言葉は知っていても、詳細まで知っている人は少ないと思います。

 

私も、全然知りませんでした。(笑)

しかも、いざ調べてみると、ややこしいこと。。。

 

そこで、このページではファッションアイテムの個人輸入における海外通販にかかる関税と消費税について解説したいと思います。

 

各品目の正確な税率は財務省貿易統計のHPに掲載されています実行関税率表でご確認ください。

 

関税と消費税

個人輸入の場合は品代だけに課税というのが原則です。

商品価格の60%が「課税対象額」となります。

(例)商品代10,000円+送料1,000円=合計11,000円の場合

   課税対象額:6,000円(商品代10,000円x0.6)

そして、この「課税対象額」を基に以下の費用が算出されます。

  • 関税
  • 消費税
  • 通関手数料

 

簡易税率

また個人輸入の場合、課税価格が20万円以下であれば下記の簡易税率が適用されます。

なめした毛皮(ドロップスキン)、毛皮製品等 20%
なめした毛皮(ドロップスキンを除く)等 15%
衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものを除く)等 10%
傘、つえ等 3%

 

課税価格1万円以下免税ルール

課税価格が1万円(価格の合計額が16,666円)以下の物品の輸入についてはその関税及び消費税が免税されます。

もし課税価格が1万円を超えるようであれば、超えた分が課税対象となり上記の簡易税率が適用されます。

 

1万円以下免税ルールが適用されない物

ただし、以下の表にあるものはたとえ課税価格が1万円以下だとしても免税の対象とならないのでご注意ください。

  • 革を使用したバッグ
ファッションバッグ 携帯用の化粧バッグ 書類バッグ
通勤・通学用バッグ スーツケース トランク

 

  • 衣類(ニット/編物で作られたのもの)
コート ジャケット スーツ ベスト
シャツ ブラウス パンツ(ズボン) ポロシャツ
Tシャツ 短パン セーター カーディガン
スウェット(トレーナー) パーカー 下着・肌着 パンスト
タイツ パジャマ    

日EU・EPAにより、
ヨーロッパを原産とする衣類(毛皮のコートを除く)にかかる関税が即時撤廃となり、免税となりました。

 

革靴 スキー靴 スノボード靴 テニスシューズ
バスケットシューズ トレーニングシューズ 体操シューズ キャンバスシューズ

 

  • スポーツ用品
ジャージ 水着 野球用グローブ スポーツ用手袋

 

 

関税率一覧

※以下の関税率は予告無く変更される場合がございますのでご注意ください。

■バッグ■

  • 革カバン:8~16%
  • その他カバン:10%

※革製品は、段階的に関税率が下がっていき2029年または2034年に撤廃され免税となります。

 

■アパレル■

  • 繊維製のコート、ジャケット、ズボン、スカート:8.4~12.8%(10%)
  • シャツ、肌着:7.4~10.9%
  • 水着:8.4~10.9%
  • ネクタイ(織物):8.4~13.4%(10%)
  • マフラー類:4.4~9.1%
  • レザージャケット:20%
  • ウールコート:13%
  • 毛皮のコート:20%

※()は簡易税率

※日EU・EPAにより、ヨーロッパを原産とする衣類(毛皮のコートを除く)にかかる関税が即時撤廃となり、免税となりました。

※毛皮のコートは段階的に関税率が下がっていき2034年に撤廃され免税となります。

 

■シューズ■

  • 革靴:30% or 4300円(高いほうが採用されます。)
  • ゴム底の革靴:27%
  • レザーorスエード素材のスニーカー:30%
  • スリッパ:30%
  • 運動靴(バスケットシューズ、テニスシューズなど):8%

 

※革靴は段階的に関税率が下がっていき2029年または2034年に撤廃され免税となります。

※靴に関する税率は通関士の判断によって大きく変わるのでご注意ください。
参考としてこれまであった例を数点あげておきます。

  • ゴム底の革靴→8%(運動靴と判断)
  • アディダス スタンスミス→27%(ゴム底の革靴と判断)
  • アディダス スタンスミス→8%(運動靴と判断)

 

■アクセサリー・小物類■

  • 革財布:10%~16%
  • 革小物(ベルト、手袋など):20%
  • その他小物(布製帽子、ネクタイ、ウール手袋、ストール、雑貨など):10%
  • アクセサリー:10%
  • 腕時計(パーツ除く):無税
  • サングラス、眼鏡:10%

 

関税と消費税の計算

関税の計算は、とてもとてもややこしいです。(あえて2回言いました 笑)
そこで簡単に関税と消費税を算出できるようにしてみました。


 

運送会社別通関手数料

DHL
上記合計額が700円未満: 0円
上記合計額が50,000円未満: 1,000円
上記合計額が50,000円以上: 上記合計額の2%

FedEx
540円または上記合計額の2%のどちらか高い方

日本郵便(郵便局
200円

UPS
540円または上記合計額の2%のどちらか高い方

 

実際には、多少金額が安くなっていたり、たまに高くなっていることもあったりするので、大体の目安として計算してみてください。

少しでもお買い物の参考になれば幸いです♪

 

まとめ

  • 海外通販には、消費税だけでなく関税がかかる。
  • 課税対象額は商品価格の60%。
  • 商品の種類によって関税率も異なる。

 


  1. miphy says:

    初めまして。
    計算フォーム、めちゃ最高ですー٩꒰ಂ❛ ▿❛ಂ꒱۶
    ところで、以前net a porter で関税払ったのに、matchesfashionでも関税やら払ったのに、デリバリーの時にまた払いました。。
    とても疑問なんです。
    FARFITCHでは同じく事前払いしたのですが全くかかりませんでした。
    この差はなんなんでしょうか。。。
    因みにmatchesfashionでの為替変更は請求でもその為替になるんでしょうか?

  2. TONY says:

    miphyさん

    当サイトをご利用くださりありがとうございます(^^)
    FARFETCH同様、net a porterやmatchesfashionも日本はDDP(Delivered Duty Paid)の適用になるので、本来ならデリバリーの時に支払う必要はないので恐らく二重課税になってしまっていると思います。
    ちなみにDDPとは、「輸送費、リスクおよび輸入関税まで全て売主が負担するという条件のこと」で、関税等の請求はショップ側にいくはずなんですけどね。。。

    二重課税の場合は還付されるはずなので、一度お近くの税関にお問い合わせいただくことをお勧めします。
    URL:http://www.customs.go.jp/question2.htm

    もしよろしければ、貴重な情報共有のため、二重課税の件の経過報告をしていただけると幸いです。

    matchesfashionでの請求ですが、決済通貨を以下のいずれかを選択すれば、選択した通貨で請求されますよ(^^)
    ポンド(GBP)、ユーロ(EUR)、米ドル(USD)、豪ドル(AUD)、香ドル(HKD)

  3. miphy says:

    Tonyさん
    コメント返信ありがとうございます。
    やっぱり二重課税ですよねー。
    問い合わせしたいところなんですが、結構まえなのでレシートを失くしてしまって。。。
    でもその事があって、以後かなり慎重になりましたよ。
    FARFITCHは間違いなく大丈夫でしたがNET A PORTERはちょっと避けたいですね〜。
    ここも払った記憶が。。。

    今、毛皮のストールを検討していますが、関税率が高いだけに躊躇し色々検索しててTonyさんのサイトにたどり着いた流れです。
    matchesfashionで送料無料とか値引き期間があればと時期をうかがってる感じです(๑¯◡¯๑)

    しかし、A$がダントツ安いです。1万円の差の開きは大きいですよね。
    日本での価格での差は4万以上。。。

    思案中です(∗꒪̿〰꒪̿∗)

  4. TONY says:

    miphyさん

    そうだったのですね。。。
    NET A PORTERもmatchesfashionも日本向けの発送はDDPを適用しているので、恐らく運送会社(DHL?)側が勘違いをしていたのだと思います。
    もし、次回も同様のことがあるようでしたら、ドライバーさんにもその旨をお伝えして、一旦は関税を払う必要があると思いますが、すぐにお近くの税関へご連絡して還付してもらうことをお勧めします。

    matchesfashionは本日から1週間限定の送料無料キャンペーンを行うみたいですよ(^^)
    詳しくは以下のページをご参照ください。
    https://www.kaigai2han.com/2015/11/matchesfashioncom-ok-16.html

    個人的には感謝祭後の本格的にクリスマス商戦に入ってからが狙い目かと...
    ただ、それまでに売り切れてしまうものもあるので注意が必要ですが^_^;